はじめまして
20年前「メトロノーム新聞」を作ったときの懐かしい記事から紹介しようと思います。
やはり季節は同じ4月でした。当時は今現在の世界的にコロナウィルスが蔓延するといった
状況は誰も想像できなかったはずです。当時及川浩さんの演奏会について書いています。
その当時彼は35才でした。抜粋で・・・『彼の奏でる音はカツァリスの演奏と同様の感動を受けました。カツァリスの場合、ステージの上でピタッと観客を釘付けにする魔力の様なものを持っています。観客が拍手するタイミングまで指図しているのでは、と思うぐらい聞いている人の気持ちを何も言わないで動かせるのです。(大ホールでは観客は約2,000人くらい入ります)及川さんはというと、ステージの上では変な話ですが、何か、格闘技を見ている様な熱気が伝わってきますし、テクニックも今が最高かなと思わせるくらい素晴らしいものでした。そしてお二人に共通している最も素敵なところは、彼らがとてもピアノを好きで好きで仕様が無い、という気持ちが客席に伝わってくることです。何だか日本の若者も捨てたものではないぞと、とても嬉しくなった演奏会でした。』
・・・・・・・メトロノーム新聞より April 30, 2000
今自分で書いた記事を見ると随分失礼な言い方と思いますが、懐かしいです。及川さんはお若かったですね。その演奏会で彼がおっしゃったことの一つですが、実際にその作曲家が生きた場所に行ってみて初めてこんな音になって現れるのだということが実によく理解できると仰っていて、アルハンブラのお話をされました。一緒に聴いていた私と私の連弾のパートナーはあれから「アルハンブラ宮殿」に一度は行ってみたいとずっと思い続け一昨年スペインへ行きました。本当でした!!聞くのと見るのと大違い。もっとこじんまりとした日本サイズで考えていた宮殿はそれはそれは巨大な城砦でした。
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